「コピーできるのに唯一無二?」NFTが変えるデジタル価値の未来

■NFTとは何か?■

皆さんがイメージするNFTは、著名人のアートや音楽、ツイッターのつぶやきといった、「もともと価値のあるデジタルデータ」に証明書を付けたものではないでしょうか?

NFT(エヌエフティー)は「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略で、簡単に言えば、ブロックチェーン技術を使って「本物であること」を証明できるデジタルデータのことです。
たとえば、WEB上にある画像や音楽、ゲームアイテムなどのデジタル作品は、誰でも右クリックで瞬時にコピーできます。見た目はまったく同じでも、コピーされたファイルが本物かどうかはわかりません。
このように、デジタルデータは簡単に複製できてしまうため、これまでその価値を保つことは非常に困難でした。

そこで登場したのがNFTです。
NFTを活用すれば、そのデータが「いつ・誰によって作られ、今誰が所有しているか」などの情報をブロックチェーン上に記録することで、唯一無二の「本物」として証明することができます。

コピーは可能でも、「本物」としての価値はNFTによって担保される――これが、NFTの大きな特徴です。

■NFTの活用事例■

NFTはアートや音楽にとどまらず、さまざまな分野で活用が進んでいます。

・アート作品の販売
NFTを使えば、デジタルアートに「唯一性」が生まれます。これにより、アーティストは自分の作品を正当な価値で販売できるようになりました。
さらに、作品が二次流通しても、アーティストにロイヤリティが入る仕組みを設定することも可能です。

・音楽やライブチケット
音楽業界でもNFTの活用が進んでいます。たとえば、楽曲やライブチケットをNFT化することで、ファンが限定特典付きの「本物」を所有できるようになり、アーティストとの新しいつながり方が生まれています。

・ゲームのアイテムやキャラ
従来のゲームアイテムは、ゲーム会社のサーバー内にあるだけで、プレイヤーの所有物ではありませんでした。
NFTを使えば、ゲーム内のアイテムやキャラクターに資産価値が生まれ、他のプレイヤーと自由に売買できるようになります。

このようにNFTは、業界や分野を問わず多彩な形で活用されており、社会に大きな変化をもたらす可能性を秘めた革新的なテクノロジーと言えるでしょう。