デジタルフィギュアの時代へ―3Dデータで推しと過ごす

■デジタルフィギュアという新しい選択肢

フィギュアが好きだけど、「置き場所がない」「ホコリがたまる」「値段が高い」といった理由で手を出しにくい……という人は少なくないと思います。
実は私もその一人で、憧れはあってもコレクション棚をつくるところまでは踏み出せずにいました。

そんな中で最近注目されているのが【デジタルフィギュア】という新しい選択肢です。

■デジタルフィギュアとは?

デジタルフィギュアは、実物のプラスチック製フィギュアではなく、3Dデータとして楽しむフィギュアです。
スマホやPCで表示したり、AR(拡張現実)を使って現実世界にキャラクターを登場させたりできます。

たとえば「涼宮ハルヒの憂鬱」のキャラクターがデジタルフィギュア化され、
アプリ上で好きなポーズをとらせたり、一緒に写真を撮ったりできるサービスも登場しています(参考:https://www.moguravr.com/haruhi-kyon-koizumi-holomodels-release/)

つまり「眺める」から「一緒に過ごす」へ──そんな楽しみ方にシフトしているのです。

■技術が支える新しい体験

デジタルフィギュアを可能にしているのは、いくつかの最新技術です。

AR(拡張現実)
スマホやARグラスを通じて、現実空間にキャラクターを配置できる。まるで“推し”が自分の部屋にいる感覚。

NFT(非代替性トークン)
デジタルデータはコピー可能ですが、NFTを活用することで「これは自分が所有している公式アイテム」と証明できる仕組みが広がりつつあります。

メタバース
バーチャル空間に自分のコレクションを飾ったり、他の人に見せ合ったりする未来も見えてきています。

このように、デジタルフィギュアはただの「データ」ではなく、所有体験や交流体験を広げていく存在になりつつあるのです。

■メリットと課題

メリット
・場所を取らない
・劣化や破損の心配がない
・ARで現実世界に“召喚”できる
・NFTと組み合わせれば、資産的価値を持たせることも可能

課題
・実物の質感や重みを味わえない
・プラットフォームに依存する(サービス終了リスク)
・デジタル所有の文化はまだ発展途上

■これからの展望

Apple Vision ProなどのARグラスが普及すれば、「現実の部屋に自然にデジタルフィギュアを飾る」ことが当たり前になるかもしれません。
また、メタバース空間で世界中のコレクターと交流する未来も近づいています。

デジタルフィギュアは「モノを飾る」楽しみから「キャラクターと共に過ごす」体験へ

─そんな新しい文化を切り開いていきそうです─